日本環境変異原ゲノム学会
The Japanese Environmental Mutagen
and Genome Society (JEMS)
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微生物変異原性試験研究会(Bacterial Mutagenicity Study Group)は日本環境変異原学会の分科会の一つです。微生物変異原性試験とは、ネズミチフス菌を用いたAmes試験のことを指しています。この試験は1975年に発表された古典的な試験ですが、学術研究のみならず、規制当局への種々の化学物質等に関する申請に義務付けられ、現在でも汎用されています。Ames試験は多くの遺伝毒性試験の中で最も基本的な試験であり,最も多くのデータが蓄積されています。本研究会は,Ames試験が法律で義務付けられ普及が始まったころ,受託機関からの試験に関する様々な情報を共有したいという要望で,1980年代後半に立ち上げられた意見交換会としての「Ames試験連絡会」を前身としています。1995年から現在の名称になり、JEMSの分科会(研究会)として現在に至っています。2019年現在,会員数は100名余りで,その多くは化学系や製薬系の企業あるいは受託研究機関に所属しています。他の研究会よりも若い方が多い傾向にありますが,学生はいません。世代交代が随時行われています。
研究会の主な活動は以下の5つです。
(1) 定例会の開催:年2回、1回は東京近郊で7月ごろに一泊二日で、参加費を徴収して実施します。プログラムとしては、特別講演2題程度とAmes試験の精度管理試験についての報告、ICH(医薬品規制調和国際会議の略称)やOECD(欧州経済協力機構の略称)試験ガイドライン関連の情報提供などです。自由に意見を出し合う情報交換会もあります。あと1回はJEMS年次大会前日夕方にMMS研究会と並行して参加無料で実施、教育講演1題程度の内容です。定例会には非会員の方でも参加できます。
(2)Ames試験の精度管理試験(共同研究)の実施:日本で行われるAmes試験のデータの信頼性の高さはこの活動のたまものです。
(3)Ames試験に関する共同研究:様々な課題を積極的に見つけ、共同研究を通じて解決に努め、得られた研究成果はJEMSの年次大会や学会誌G&Eなどで発表することで、社会還元をしています。
(4)ウェブサイトの投稿箱:Ames試験に関する質問を受け、可能な範囲で回答しています。Q&Aとしてまとめ、公表もしています。
(5)Ames試験講習会:テキストを使った座学の講習や実技講習を会員の方からの要望に応じて実施しています。
BMS研究会は,特に若い研究者・技術者の変異原性に関しての情報交換や人的ネットワークの深耕の場として利用していただくことで、より一層発展できると思います。詳細は,BMS研究会のHome pageをご覧ください。
BMS研究会
堀端克良